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放送日2024年11月17日~
旧多摩聖蹟記念館「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」選定プレート贈呈式・施設見学会
多摩市
11月9日(土)、多摩市連光寺の旧多摩聖蹟記念館で、「旧多摩聖蹟記念館 日本におけるモダン・ムーブメントの建築 選定プレート贈呈式・施設見学会」が行われました。
モダン・ムーブメントは20世紀の建築の潮流のひとつで、装飾性に富んだ歴史主義建築から、合理主義をベースに、科学技術を信頼しながらその成果を建築に反映させようとした動きのことです。
今回、モダン・ムーブメントにかかわる建物と環境形成の記録調査や保全のための国際組織である「DOCOMOMO」の日本支部「DOCOMOMO Japan」により、「日本におけるモダン・ムーブメントの建築」に選定されました。
贈呈式では、はじめに、旧多摩聖蹟記念館を日本におけるモダン・ムーブメントの建築の選定に推薦した佐藤総合計画の河田さんより、主な選定理由が述べられました。
旧多摩聖蹟記念館は、大正・昭和期に国内で活躍した建築家の関根要太郎と蔵田周忠が設計に携わり、二人が関わったもののうち現存するものは、唯一この作品のみであるということや、楕円系の近代建築は事例が少なく、日本のモダニズムの導入過程を評価するうえで、価値のある作品だということです。
そして、DOCOMOMO Japanの事務局長から多摩市長へ、旧多摩聖蹟が選定建築物であることを示すプレートが手渡されました。
贈呈式のあとには、施設の魅力を紹介する見学会が行われ、およそ30人が参加しました。
見学会では、旧多摩聖蹟記念館の設計上の特徴として、天井が高くドーム状になっていることや、現状の塗装の色が建設当初に近い色に再現されていることなどが紹介され、参加した皆さんは熱心に話を聞いていました。
今回選定を行ったDOCOMOMO Japanの玄田事務局長は、明治天皇の行幸を記念して作られた旧多摩聖蹟記念館は、建築からまもなく100年を迎える歴史的な建造物であるため、これからも世代を超えて多くの人に親しまれて欲しいと話していました。